【値段は安いが】初心者は高いギターを買ってはいけない【音は良い】

初心者の場合、はじめてのエレキギターは5万円以下のものを買いましょう。

10万とか20万のギターを買ってはいけません。

なぜ初心者は安いギターを買うべきか

エレキギター選びの要素は大きく分けて4つあります。

これを「値段が与える影響」の大きい順に並べてみます。

  1. ブランド
  2. 精度
  3. 見た目
  4. 音質

1番重要そうな「音質」が最下位になっています。

はっきり言って、エレキギターの音質なんて、高くても安くても大して変わらないです。

エレキギターの「違い」は、「値段」よりも「種類」に影響されます。

例えばあなたがメタル好きなら、数百万円のビンテージ品よりも、5万円のトゲトゲギターの方が好きなはずということです。

でも初心者は「自分がどういう種類のギターを買うべきか」をわかっていません。

また「精度」についても、最近のギターは安くてもそこまで問題はないです。

「高いギターを買ったのに気に入らない」という悲劇を避けるため、初心者はまず安いギターを買うべきです。

各要素について詳しく説明していきます。

ブランド

ビンテージ品が1番わかりやすい例です。

もちろん「ビンテージにしか出せない音が存在する」ことを否定するわけではありません。

でも、例えば「このカラーはこの年にしか製造されていない」という理由で価格が大幅に釣り上がる場合、これは明らかに「値段と品質」が比例していません。

ギブソンが高いのは「ギブソンだから」

モノの価格は「市場原理」で決められます。

ギブソンには「伝説のギタリストたちに選ばれてきた歴史」があるため、仮に品質が悪くても「需要」が高いです。

「需要」が高ければ「値段」は上がります。

自由経済とはそういうものなんです。別にギブソンが悪どい商売をしているというわけじゃないし、彼ら自身にすら制御できないことです。

「レアカラーで価格上昇」は「供給」が少ないからですね。

精度

ブランドを抜きにしたら、値段が一番影響を与えがちなのが「精度」です。

でも精度って何の精度でしょうか?

  • フレットの打ち方
  • ペグ・ブリッジなどの品質
  • 木材の加工
  • 調整済みかどうか

フレットの打ち方

安いギターを買う上で一番気をつけるべきはここです。

1、2万円台のギターだとたまにこういうのがあります。

フレットの端がちゃんと処理されていないため、手を滑らすと痛い、または最悪出血します。

ただ、私は今までに2万円以下のギターを6本くらい買いましたが(触っただけなら20本以上)、明らかに問題があるのは1本だけでした。

初心者だとちょっと触っただけでは欠陥が分からないかもしれません。

音質は2万円以下でも十分ですが、この点が不安な人は3万〜5万円台ならよほど大丈夫です。

ペグ・ブリッジなどの品質

金属パーツ類で1番重要なのはペグです。

ペグというのは、弦の張りの強さを調節して、音の高さを合わせるパーツです。

ペグの質があまりにも悪すぎると、音を合わせてもすぐにズレてきたりします。

でも、そこまで酷すぎるペグに出会ったことはないですね。

「太い弦を張って弾きまくる」とかしない限り、これはそこまで気にする必要がないと思います。

それに、ギターのチューニングにこだわりすぎると、いつまで経っても演奏できません・・・。

木材の加工

よく言われるのは、「安物はネックとボディの接続部に隙間が空いてる」とかです。

これも気にする必要はないと思います。

実際、私の8000円くらいのストラトはピッタリ接続されていて、10万近いフェンダーメキシコのテレキャスは隙間が空いてました。

「メキシコだからだろ!」というかもしれませんが、メキシコでも10万は10万です。

私はギターの木材は「軽いか重いか」でしか判断しません。軽ければ楽なので、良いですね。

調整済みかどうか

安すぎるギターは適当な状態で出荷されている可能性もあります。

楽器屋で購入すれば最低限の調整はした上で売ってくれるはずですが、通販だと微妙ですね。

私自身は通販で変な調整のギターに当たったことはありません。でも完全初心者なら、できれば店頭で買ったほうが確実です。

または、身近にギターの知識がある人がいるなら、その人に見てもらえばいいでしょう。

「調整してくれ!」が通じる相手なら頼んでもいいですが、最低限「このギターのセッティングはおかしい」ということさえ分かれば、あとは通販サイトに送り返して調整させましょう。

見た目

ギターおたくですら、客席から見てたら、ステージ上のギターの値段の違いなんてわかりません。

でも、近くで見たり触ったりしたら話は別です。高いギターは塗装やパーツに気を使っているので、やっぱりカッコイイです。

もちろんモチベーションにも関わってくるので重要ではあるんですが、「見た目だけ良いけど音は使えない」ということもあるんですね・・・。

私はギブソンの高級ライン「カスタムショップ」のレスポールスタンダード(30万円)を持っていました。

見た目はかっこよかったんですが・・・やっぱりレスポールは苦手で売ってしまいました。

これは次の「音質」の項で詳しく説明します。

音質

冒頭にも書きましたが、エレキギターの音は値段が高くても安くても、そんなに変わらないです。

同じビンテージタイプのストラトだったら、20万でも10万でも5万でも1万でも、なにか「決定的に違う」ものがあるとは思えません。

そりゃあ「違いことは違う」けど、「常に必ず高い方が良い」なんてことはありえないです。

じゃあ高いギターは何が優れているかといえば、それがすでに説明した「ブランド・精度・見た目」なわけです。

同じタイプのギターだったら、ギター本体よりもアンプにこだわったほうがよっぽど効果的です。

「値段」じゃなくて「種類」で選ぼう

ギブソン・カスタムショップのレスポール(30万円)を持っていましたが、「やっぱレスポールは無理」と痛感して売り払いました。

私は基本的にハムバッカーは「苦手」らしく、いくら30万円の「良い」ギターでも、その「苦手」を埋めることはできなかったわけです。

私には「30万円のレスポール」より、「8000円のストラト」の音の方がよっぽど心地よく感じられました。

ただ、さすがに8000円のモデルでは粗も目立つため、今のところは中古で5万程度のフェンダージャパンのストラトに落ち着いています。

まとめ

もちろん金が有り余ってるなら使ってもらった方が経済が活性化するのでありがたいですが・・・。

そうじゃないなら、いきなり10万超えのギターを買う必要はないと思います。

確かに安ければ安いほど精度が低いというリスクはありますよ。

でも、エレキギターなんて大して繊細な楽器じゃないし、高いギターをクソみたいなセッティングにしてクソみたいな音出してる人なんて、腐るほどいます!

なんでもいいからとりあえず買って音を出してみましょう。細かいゴタクに耳を貸す必要はありません。

特に、若い人にやたらと口を出したがるオッサンはタチが悪いので全力で無視しましょう。

そういう人のアドバイスが役に立った経験は一度たりともありません・・・。