こんにちは、サビガラです。
ここ1週間くらい、毎日10時間以上は作曲しているんですが、いまだに曲ができておりません・・・。
作曲って本当に難しいです。イヤになります。「良い曲」を作るのはめちゃくちゃ難しい、ということを痛感しています。
でも、そんな僕でも「微妙な曲」ならいくらでも作れます。パソコンのハードディスクの中には、ボツ曲が大量に眠っています。どうでしょう、すごくないですか?
「微妙な曲が作れても自慢にならないだろ!」という指摘はごもっともです。でも、よく考えてみると、そもそも「曲が作れる」というだけでも十分な特殊能力です。
TwitterとかYoutubeとかを見てると、皆さん天才すぎて感覚がマヒしてしまいますが、学校や会社の知り合いを見れば、「作曲できます!」なんて人はほとんどいないです。
そんな中で、「微妙な曲」を作れるだけでも、1つの技術と言っていいはずです。
じゃあ「微妙な曲」ってどんなレベル?という話ですが・・・
- メロディとコード進行に違和感がない
- フルコーラス(イントロ&アウトロあり)
- だけど、別に個性はないし、多くの人は「良い曲だな〜」と感じない
「良い曲」は、大前提として1と2をクリアしていて、その上で人を感動させるから「良い」わけです。
「微妙な曲」は、「間違ってない」という意味で、最低限のハードルはクリアできています。でも、「だから何?」という感じです・・・。
「だから何?」みたいな曲を作っても、確かに意味はないです。しかし、「なんてことのない曲」すら作れない人に、人を感動させるような曲が作れるわけはありません。
だから、まだ曲を全然作れないという人は、「良い」ではなく、まずは「間違ってない」を目指そう、ということです。
みたいな曲にもたまに出会いますが、そういうのは一部の天才にのみに許されたワザなので、ふつうの人はまず「間違えない」ことから始めましょう。
というわけで、この記事のテーマはこちらです。
結論は先に書いてしまいます。以下のような方法で作曲すれば、「間違った」曲にはならないです。
- ダイアトニックコードでコード進行を作る
- ダイアトニックコードに適したスケールでメロディを作る
逆にいえば、これさえ守れば誰でも「正しい」曲が作れるわけです。「僕は曲が作れるぞ!」といいましたが、別に自慢ではなく、知識さえ持っていれば誰でも曲は作れる、ということです。
「作曲してみたけど、明らかに気持ち悪い音にしかならない・・・」
こういう人も、この記事を読めば「微妙だけど、不協和音ではない曲」が作れるはず!
そもそも「間違った」メロディ&コードとは?
「音楽に正しいとか間違いなんてものはない!!」
これはまあ確かにそうなんです。
現代音楽とかを聞くと、「これはちょっと無くね?」みたいな不協和音をガンガン使ってたりします。
ただ、それは作曲者があえてやっています。
この記事でいう「間違い」はこういうものだと思ってください。
「間違った」曲の例として、この動画を挙げておきます。
「作曲初心者の中学生がマリオのBGMを耳コピした」という内容です。元ネタがあるので、明確な「間違い」があるのはもちろんですが、仮にアレンジだったとしても「間違って」ますよね・・・。
この記事で紹介する手法で、「こういう曲を作りたい!」が全て実現できるわけではありません。しかし、少なくとも「明らかに違和感がある」ような曲になってしまうのを避けることができます。
失礼な言い方ですが、「すごい人も最初はこんなレベルなんだ」という意味で勇気をもらえると思います。
コード進行はダイアトニックコードで作ろう
ダイアトニックコードとは?
1つキー(=調)ごとに決まっているコードたち。このコードたちを使うと、音楽的に調和のとれた(不協和音っぽく聞こえない)曲が作れる。
ものすごくザックリ説明するとこんな感じです。
「ダイアトニックコード」とは、そのキー(=調)の主役になるコードのことです。といっても1つではなく、7つ全てがダイアトニックコードです。
実際にキーごとのダイアトニックコードをまとめて表にしました。
この表は横1行が1セットです。
- 一番左のマスが「基本」になるコードで、キー(=調)の名前と同じ
- 一番左が「C」、つまり「Cメジャー」だったら、キー(=調)も「Cメジャー」
- 横1行に並ぶコードは、特定のキー(=調)に所属するダイアトニックコード
細かい用語の意味は、最初はよく分からないかもしれませんが、いまはそれで問題ないです。
理屈は置いておいて、とりあえずこう考えておきましょう。
ただ、1つ注意点があります。それは、表の一番右の縦列のコードは、使い所が難しいということです。
m(♭5)はちょっと特殊なコードなので、慣れないうちは使わないほうが無難です。コード進行としても難しいし、不協和音っぽく聞こえてしまう可能性があります。
メロディは「ダイアトニックコードに適したスケール」で作ろう
そもそも「スケール」とは?
「ダイアトニックコードに適したスケール」の前に、そもそも「スケールって何?」という人もいると思います。
「ドレミファソラシド」のような「複数の音が並んだもの」。
「最初の音」と「並び方」によって名前がつけられる。
実は「ドレミファソラシド」には「Cメジャースケール」という名前があります。
- 最初の音=ド=C
- 「全・全・半・全・全・全・半」=メジャースケール
「全・全・半・全・全・全・半」は呪文のように見えますが、「全音・半音」の略です。ピアノの鍵盤を見てもわかるように、「ミとファ」「シとド」の間には、黒い鍵盤がありません。
「ダイアトニックコードに適したスケール」とは?
めちゃ機械的ですが、下の図のように覚えてしまえばいいです。
これらのスケールを使えば、ダイアトニックコードで作った曲に適したメロディを乗せることが可能です。
すべてメジャースケールなので、「音の並び方」は「ドレミファソラシド」と一緒です。「最初の音」だけ入れ替えて、「全・全・半・全・全・全・半」の間隔で音を並べれば、ググらなくても自分で作れます。
コードとメロディを組み合わせる
- ダイアトニックコード
- ダイアトニックコードに適したスケール
これまでに説明してきたこの2つを使えば、「間違った(=不協和音な)」曲を作ることはまず不可能です。
例えば、表の一番上だったら次のような組み合わせになります。
スケール: Cメジャースケール
(Bm(♭5)は省いてあります。詳しくは、「ダイアトニックコードとは?」のところで説明してあります。)
これらのコードを組み合わせてコード進行を作り、Cメジャースケールでメロディーを付けたら、よっぽどのことが無い限り変な音(=不協和音)は生まれません。
まとめ
このように、ダイアトニックコードさえ知っていれば、「微妙すぎるけど、一応曲らしきもの」が作れるはずです。
まあ、ちょっとテンションの上がらない目標ではありますが、ハードルは1つずつクリアしていくしかないですよね。
とりあえず「正しい」曲が作れるようになったら、それから「良い」曲を作る努力を始めればいいと思います。
「良い」曲の作り方がわかったら、ぜひ僕に教えてください_(._.)_